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店長ウガンダ滞在記#7 カカオの乾燥

インターンシップカカオ栽培カカオ発酵

こんにちは!店長の美咲です。
前回の続き。発酵の次の工程「乾燥」です。

カカオの乾燥

1週間の発酵を経て、7日目の朝に乾燥の工程へ。
天気にもよりますが、約1週間かけて天日干しで乾燥していきます。
現在、ウガンダは雨季ですが、雨季といっても雨が降るのは30分ほど。
スコール的に1日1-2回ほど降ってそのあとは太陽が出ていることが多いので
天日干しでも問題ありません。

乾燥の様子

発酵後は水分値が高く、重量があるので、まずはブルーシートの上で乾燥させます。
乾燥から2日までは、ビニールシートの上で1時間に1回上下を入れ替えるように
攪拌していきます。その後、水分値が8%ほどになってきたら、
網の上に移して、高さを出して乾燥させています。
網に移してからは、2時間に1回ほどかき混ぜて均一に乾燥させていきます。

乾燥場は、約98%ほどの日光を透過できる屋根がついています。
雨をよけるのに加えて、直射日光だと急激に乾燥しすぎて、
表面だけ乾燥し、中が乾燥していないという場合もあるので、
少し遮光できる屋根の下で約1週間ゆっくり時間をかけて乾燥していきます。
後半は、様子をみながら直射日光で乾燥させることも。
雨が降ってきたら、かなり吹き込むので、みんなでカカオを救出します。

新しい乾燥場

乾燥させながら、毎日選別作業。
サイズの小さい豆、実が詰まっていないもの、傷があるもの、
双子豆(ふたつがくっついているもの)、パルプカスなど細かく選別していきます。
残ったものが1stグレードとして、私たちの手元に届きます。
小さい豆、双子豆、傷があるものはローカルセールスなど別の商流になります。
ローカルセールスは、Farm of Africaさんのカカオの買い付け価格よりも
安い取引価格だそう…それでも品質を担保するために、厳しく選別しています。
パルプのカスなどは、コンポストで堆肥化して農園に循環させています。

選別作業

カカオ豆は水分値6-8%で出荷されます。
水分値が高すぎるとカビが発生する可能性があり、
逆に低すぎるとコンテナに積んだ際に割れやすくなる可能性があるためです。
Farm of Africaさんは、日々水分値を計測し、
水分値が6.2%程度になったタイミングで乾燥を終えます。
貯蔵庫においてあるカカオも日々水分値を計測し、高ければもう一度天日干し。
コンテナ輸送では、輸送に約3ヵ月かかるそうです。
その間に湿気を吸ってしまう可能性もありますが、
Farm of Africaさんのカカオ豆がチョコレート製造の際に扱いやすいのは、
乾燥がしっかり管理されていることも要因なのかなと感じています。

水分値測定

こんなところまで管理するの?!というぐらい細かく記録・チェックする項目がありますが、伝えたことは数時間後には忘れているし、次の日には必ずもう一度同じことを伝えなきゃいけない環境です。細かく何度も根気強く対応していくことで、みんなの意識が変わっていく。それをずっと続けてきているから、ここで働くスタッフは衛生面の意識が高く、しっかり管理されているのだと思います。
日々の管理をみながら、改めて安心してチョコレートとしてみなさんにお届けできるカカオ豆だなと感じています。

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