OKINAWA CACAO REPORT 代表ブログ
2月1日、落合信彦氏が亡くなりました。国際ジャーナリストであり、起業家でもあり、私に熱く生きる面白さを、書籍を通して教えてくれた方です。落合信彦氏はノビーと呼ばれ、私が大学の頃に出会った最高の本を何冊も執筆していた作家でもありました。
狼たちへの伝言、命の使い方など、生き方を伝えるだけでなく、CIAやモサドといった国際政治の裏で動くスパイや情報戦について、著書を通して伝えていました。それは良し悪し、善悪ではなく、命をかけた人間たちの生き様を捉え、私たちに語りかけていたようでもありました。
私は大学に入学し、具体的な目標も無しにその生活を楽しんでいました。私もいつか何かをやる人間になるはず、もっと熱く生きることができるはず。そう漠然と考えていた割には、特に何かに熱中することもなく、漠然と生きていたように思います。大学1年の後半だったか、友達からノビーの描いた一冊の本を手渡されました。「径くん、これ面白いから読んでみれば。」そう渡され、パラパラとめくると手が止まらなくなり、身体中の血が熱くなり、心臓はドキドキして、一気に読み切ってしまいました。そうだ、私はこのように熱く生きたいのだ。挑戦して挑戦して挑戦して、叶うかどうかわからないけど前を向いて走り続け、死ぬ時は前のめりに倒れたいのだ、そう生きたいと思わせてくれました。
それ以降、ノビーの本に取り憑かれたかのように、乱読しました。当時出版されていた本で読んでいないものはないくらい、読みました。雑誌に寄稿しているものがあればそれを購読し、当時わからない世界情勢や経済用語なども、読み続ければいつかわかるはず、1年経てば朧げながら世界も見えてくるはず、そう信じていました。きっと今ある情熱も、熱く生きたいという思いも、世界をもっと知りたいという好奇心も、ノビーの本に刺激を受け、私の血肉となり、今まで続いているのだと信じています。それほど、私の人生に大きな影響を与えてくれたのが、落合信彦氏の書籍でした。いつか会いたい、直接話を聞いてみたい、そう思っていたけれど、老衰で亡くなったというニュースを見て、叶わないのだとわかりました。しかし死に方が、老衰でよかった、さすがノビー、命を燃やし使い切ったのだな。あくまで他人で、お会いしたこともない方ですが、たくさんの書籍から熱く生きること、命を燃やすこと、人間の可能性や愛の深さなど、様々なことを教えていただき、ノビーのイメージ通り、自分の人生を生き切ったのだと思いました。
本当にありがとうございました。私はノビーの本に出会わなかったら、このような人生を歩んでいないと思いますし、不器用でも情熱を持って、熱い心で何事にも体当たりしていなかったことでしょう。
私の兄の本棚にもたくさんのノビーの本がありました。その本も読んで、兄もこんな情熱を持っているのだなぁと当時感じていました。その兄は素晴らしい経営者となり、私たち家族のリーダーです。
大学の同級生とは、ノビーの本を通じて、熱いつながりを得ることができました。大学4年生の時、卒論から逃げようとしていた私を、そんな人間でいいのか、そんなつまらない男だったのかと叱責してくれたのが、ノビーの本を勧めてくれた親友の一人です。彼からはいつもノビーの本の話を聞かされ、私も読んで学び、もっと自分に自信を持ちたいと、誇りある生き方をしたいと語り合った仲間でした。今でも会えばノビーの話が出ますし、当時の熱い心のまま、お互い四半世紀以上生きていると語り合ったりもします。
落合信彦さん、ノビー、私の生きる道のきっかけを作ってくれて、本当にありがとうございました。いただいた言葉の数々は私の心と人生に刻まれ、これからも熱く、愛情深く、そして前のめりに生きていくことを誓います。どうぞこれからも、ノビーの書籍を手にした人たちの心の中で生き続けてくださいね。本当にありがとうございました。
令和8年2月1日 川合 径
1月半ば過ぎに収穫したカカオの発酵を行なっています。今シーズンの初収穫は、カカオがよく採れる木一本からでした。ほとんどがその木からだったので、このカカオでチョコを作ったら、まさにTree to barそのものだなと思っています。実際は一本の木からチョコを作ることはなく、カカオ収穫後に発酵の工程があるため、その農園や地域で収穫されたものが混ざり、地域の味となっていくのがチョコレート製造工程です。今は冬真っ盛り、気温も低くカカオにとっては厳しい環境ですが、暖かい時期に受粉したカカオなので、種子もしっかり中身が詰まっていて、良いカカオです。
収穫してカカオ豆を取り出し、袋に詰め密閉してアルコール発酵を促します。しかし今の時期は室温も低く、だいたい20℃を切っています。そうすると菌があまり動かず、発酵が進みません。そのため少し温かい環境に置き、そのまま時間が経つと少しずつぶくぶくと泡が出てきて、発酵が進んできます。いくら糖度があっても、温度が低いと発酵は進みませんね。すぐ近くのやんばる酒造さんの発酵作業も温かい環境でやっていますし、酒造りのシーンを見ると汗かきながら麹を育てていますから、適度な温度は必要なのでしょうね。まがりなりにも四季のある沖縄は、季節によって気候も異なるため、カカオの成長に必要な環境づくりのほかに、収穫後の発酵環境づくりも大切になってきます。
アルコール発酵が進み、撹拌をすると乳酸発酵、酢酸発酵が進みます。当社の発酵はカカオ豆の量が少ないからか、乳酸発酵が優勢で終わっていくイメージです。
そのため、青リンゴやブドウのような若さのある発酵となり、そこから作るチョコレートも若いフルーツのような味わいとなります。もう少し味に深みを出したいなとも思っていますが、できたものを食べてみるとフルーティな味わいと長い余韻を楽しむことができます。
そんなカカオを使い1月に、2025年7-8月収穫のロットでチョコレート製造をしました。今回工夫したことは、コンチングをする際の温度を引き上げたことです。コンチングとはチョコレートを練り上げ粒子を細かくし、チョコレートの味を生み出していく工程です。当店では通常50℃くらいまで温度が上がるのですが、自社栽培のカカオは粘度が高く、摩擦係数が大きいためか、より高く温度が上がります。さらに砂糖を入れることで温度が上がり、80-90℃くらいの温度帯で一晩練り上げました。こうすることでカカオの風味と砂糖の甘さが熱でより味わい深くなると以前アドバイスを受けたことがあり、それに従いました。
出来上がったチョコレートを味見してみると、過去のロットより味に深みを感じ、思わず美味しい!と声を出し、スタッフに味見を求めたほどです。カカオの収穫ロット、そして製造の仕方によってこんなにも違いを生み出すことができるのか、驚きでした。本当に深い、面白い世界がカカオにはあります。
こうやってチョコレートまで作って、そこから得た知見をカカオ栽培まで遡って見直して変えていく、そんなものづくりをしています。ぜひ10年かけて作り上げた沖縄産カカオ、自社栽培で手がけるチョコレートをご賞味くださいね!

OKINAWA CACAO Bean to baar パッケージも装丁も、10年というこれまでの時間、この先の10年という時間と挑戦への思いを込めて仕上がりました
今シーズンのバレンタインに向けて製造した商品はいくつかありますが、1月の定期便に同梱したのはマンディアンです。
この商品の紹介をさせてくださいね。
OKINAWA CACAOとしてミニタブレットのシリーズを作りたいと考えていました。
そのフラッグシップは、沖縄産カカオのBean to barとなりますが、当店らしさを表現した商品を生み出そうと、沖縄の素材を味わうドライフルーツをたっぷりと使ったものを目指しました。
結果として2種類を生み出すことができました。
・やんばるフルーツ
やんばるフルーツは当社自慢のドライフルーツを板チョコ一面に敷き詰めた一枚です。ママノチョコレートさんがエクアドルアマゾンの産地で生み出すウィニャック組合のアリバ種カカオ豆を使っています。現地の方々が丁寧に作り、フローラル、ラベンダー、少しのフルーツ感と苦味など豊かな味わいを見せてくれるので、多様なフルーツとの組み合わせも受け入れてくれるカカオです。フルーツは、ボゴールパイン、今帰仁スイカ、青マンゴー、やんばるいちご、島バナナとカカオニブトッピングです。
全ての素材を顔が見える関係、人と人とがつながったものづくりをした、当店ならではの一枚です。
・バナナ生姜
昨年まで製造して、中毒的な人気のあった生姜と月桃のチョコレートを進化させ、島バナナと合わせた商品です。やんばるの生姜を砂糖付し、パリパリに乾燥させたドライ生姜糖は甘辛さの奥にあと引く辛みがあります。その辛味を月桃のチョコレートの上品な甘さが優しく包み込み、甘さ、辛さ、香りなどが溢れるチョコレートです。生姜糖の後引く辛さをドライ島バナナのねっとりした食感と甘さ酸味香りが包み、まるでクリームを味わっているかのようなおいしさがあります。
今年は生姜と月桃チョコレートではなくバナナ生姜となりましたが、これまでのファンのお客様にもきっと満足いただける商品です。阪急うめださんのバレンタインで発売し、とても好評でしたので、どうぞご賞味くださいね!
ベースのチョコレートは月桃チョコレート、同じ生姜科の植物なので、親和性が高いのだと思います。
私たちにもこんな組み合わせのチョコレートを作れるようになったのかと、とても嬉しくなる、自分たちの成長を感じるチョコレートです。

左 マンディアン バナナ生姜 右 マンディアン やんばるフルーツ たっぷりとフルーツを乗せ、チョコレートとの味わいを楽しむことができる一枚です
当社は今、採用活動をしています。1日でも早く、すぐに来てくれる人材が欲しいのです。しかし同時に、当社に入るとどんな挑戦と成長が待っているのか、そもそもどんな人材を採用したいのか、この二つを深く考えています。漠然としたものを言語化することは、とても大切ですね。とても小さな会社で、且つ地方の村の中にある会社、しかし他に類をみないカカオとチョコレートの個性際立つ会社です。だからこそ、私たちの活動、取り組み、夢ややりがいなどをしっかりと伝えたいです。
どんな人を採用したいのか
・当社は小さな会社なので、基本的な役割を持ちつつ、他のスタッフの仕事と関わり、お互いを補いながら仕事をします。自分の守備範囲を広げていくこと、できることやスキルを増やしていくこと、その分大変なところは多々ありますが、それを楽しんでくれる方を募集します。
・当社は過疎化が進む地域で、地域を支えこれからの価値を創造する新たな産品を作っています。地域素材を使ったチョコレート製造と、それを基盤にした地域づくりという、とてもクリエイティブな仕事をしています。沖縄という地域の、その中でもさらにローカルで活動し、この地域の魅力を活かしてものづくりをしていくのが当社の本業です。当社で働いて将来的に起業を目指すのでも良いです。世界を相手に仕事をしていますので、どうやって自分たちの取り組みを地域外へ、県外海外へ発信していくのか、それを1から仕事を通して学ぶことができます。
カカオからチョコレートというのは、原材料がイメージできないものです。だからこそ自分がゼロからものづくりに携わり、製造のプロセスを理解し実践し、チョコレートを形にしていきます。
小さい会社で、挑戦をテーマにしている会社だからこそ、自分自身がここで学んで、どう成長できるのか。社員一人一人が何をどう目指したいのか。その一人の力が会社を作り、地域を作り、社会を作っていくと信じています。このように社会的に意義のある仕事だと思っていますし、地域の仕事は担い手づくり、沖縄の新しい産業づくりに携わることができます。新しい市場を作れる、事業成長を目の当たりにしながら仕事ができる。その経験を共有しませんか。
当社で働くと、こんな挑戦ができる人材に成長することができます。
・小さい組織なので意思決定が早い。自分自身も成長してその意思決定に参画できる。
・新事業も考えているので、新たな仕事を一緒に生み出していこう。
・やりたいことがなくても、チャレンジしたい、成長したい、厳しく仕事をしたい、そういう思いを受け止め、一緒にご自身の未来を考えていきます。その成長機会をつくっていきます。
20-30代の若い時に一生懸命仕事をして、自分の生きる基盤、力を身につけて欲しい。若い時だからこそ吸収できるものがあります。その成長する力を養うのは、やりがいのある仕事です。ぜひ一緒に挑戦しませんか。

バレンタインシーズンの真っ只中となり、大阪、福岡、東京での出店をしています。
阪急うめだでは本当に多くのお客様にお越しいただくことができ、当社のものづくりをしっかりと評価いただき、とても嬉しかったです!
福岡・大丸福岡天神店では福岡発出店となっています。九州の魅力を伝えるチョコレートを伝えており、当店ではシークヮーサーをピックアップしていただいています。
そして2月4日からは松屋銀座がスタートです。いよいよ残り2週間を切り、持てる力を全て出し切り、沖縄のチョコレートとものづくりの魅力を伝えていきます。
ぜひ会場へお越しいただき、OKINAWA CACAOのブースも訪ねてくださいね!沖縄の魅力をギュッと詰め込んで、楽しいゆんたくと共にお待ちしています。
