地域づくり 代表ブログ
2016年の創業時に名刺を作る際、会社名の下に事業テーマとして、
ひとづくり 地域づくり カカオづくり
そう書いてしまった。きっと思いつきで書いてしまったのだろう。しかしそれは、かなり気に入っている。
会社名は株式会社ローカルランドスケープ 。
地域の見え方、見せ方を変えていく事業をしていきたいという思いを込めて付けたのだが、ローカル(地域)とランドスケープ(景観デザイン)という言葉をなかなか伝えづらく、わかりやすいサブタイトルをつけた、というのが本音のところです。
創業当時によく使っていた写真。会社の所在地である大宜味・田嘉里のシークヮーサー畑から見える景色。ここから見える風景を心に刻み、この風景を守り見せ方を変えていきたい、そういう思いを温めていった。
前職は起業家育成をしており、事業は人がつくるもの、と信じ仕事をしてきました。
地域づくりの事業を行うので、主役は人であり、人が生み出す価値がカカオとチョコレート、そんな構成をイメージし、最初に「ひとづくり」、そして「地域づくり」、手法としての「カカオづくり」、この三つをテーマにして行うことにしました。
事業を通して、人が成長する。その人が活動する地域が成長する。人が成長するのは、やるべき仕事をまっとうするからであり、その仕事がカカオに関わること。
どんな人に成長するのかというと、自立型人材であり、自らの意志と努力によって夢を実現する人間になる、そして自立した人同士が助け合うことで、一人では実現できないことを達成するチームをつくる、それを目指しています。
自立とは、自己責任で考えること、周りの環境のせいにせず、全ての問題は自分にあると考え、今自分ができることからやっていくことです。
そういう人材を育てることができれば、仕事は創造的で常に改善につながり、地域課題も主体的に見つけて解決もでき、カカオも課題を乗り越えながら育てることができる。
ひとづくり、ひと育てが、当社事業の根本に位置しています。
簡単にひとづくり、ひと育てと連呼してきましたが、そんなことは簡単にはできません。自分自身が成長することさえも一苦労です。
ましては他人の成長を促すことはできても、実際成長するのは本人であり、本人がその気になるかどうか、努力し続けることができるかどうか、それしか成長という果実に結びつきません。
ではどうすれば良いのか、それはチャレンジする機会をつくり、その進捗を見守り、報告を待ち、本人の変化や成長に気づいたら、一緒に喜ぶことです。
そして会社としての希望を明確に伝え、一緒に実現可能レベルの高い目標設定をすることです。
本人をよく観察し、知る努力を怠らず、受け入れることです。イメージは本人に寄り添うというスタンスです。
お互いの目線を合わせることができたら、それはものすごい力になりますよね。
結果をすぐに求めず、しかしできると信じ切る。それができるかどうか、育てる側の覚悟が問われます。
一番大切なことは、安心して全力で挑戦できると感じてもらえるかどうか。
そんなことを常に考えながら、スタッフと向き合っていますが、日々己の未熟さを痛感し、
「まだまだよのぉ、お主」という天の声が聞こえます。
当店はチョコレートメーカーです。
原材料のカカオと地域素材を合わせたチョコレート作りをしています。
商品開発から日々の製造、そして販売、店舗運営、事業計画づくりやマーケティング、カカオ栽培など、必要なことを必要以上やります。この日々の仕事を全うすることが成長の機会です。一人でできる枠と量を広げ、いろいろな人と出会い、話し、一緒に事業をすすめていきます。
仕事が成長の機会というのは、具体的な目標を定めているからです。いつまでにどのくらい。この目標がないと、何気なく時間を過ごしてしまいますからね。
いかにして目標達成をするのか、結果にこだわることはとても大切です。
そうやって一人で仕事をどんどんこなせるようになると、余裕が生まれ、また新たなチャレンジができるようになります。会社の仕事だけでなく、個人的なチャレンジもしたくなっていくでしょう。
人が成長し、新しい価値を生み出すことができるようになることは、会社の成長につながるだけでなく、地域のプレーヤーというリソースが育つことです。仕事や個人的な活動を通じて、地域を盛り上げていく人が増えていくことは、それ自体が地域づくりにつながっていきます。
そうやって、地域で人が育っていく会社を目指しています。
会社は一緒に働く仲間が可能性を追求してチャレンジする舞台。
私自身が、どれだけ高い志を持ってその舞台を準備できるのか、その覚悟を問い続けるのみですね。