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2017年の振り返り カカオ栽培

カカオ栽培

カカオ栽培を始めて2年目の2017年、年初からいろいろなことに取り組んだ。

年初に立てていた計画としては、
・チョコレート販売&新商品開発
・カカオ栽培品種&面積拡張
・カカオ探求 発酵試験
・カカオ栽培地 やんばる・大宜味村に深く関わること
などを通して、オキナワカカオの事業を成り立たせ、関わる人を増やしていくことを目指し2017年はスタートした。

まあいろいろとあったわけですが、それぞれ振り返ってみよう。

まず、オキナワカカオ活動の根幹をなす、カカオ栽培について。

冬越しの気温が気になり、気温などの環境をモニタリングするKAKAXIを導入、ビニールハウス内の冬場の気温変化を見た。
最低気温は9℃を下回り、日が照ると最高気温は30℃を超える。結果としてわかったことは、10℃を下回っても日中温度が上がれば生育としては回復するということ。

ただ曇りの多い沖縄、日が照らない寒さが数日続くと苗の影響も出てきた。また風も強く、気温はそれほど低くなくても体感温度が下がり、露地での冬越しは風と立地が関係することが見れた。

最低気温で見るのではなく積算温度で考える必要がある。ではその基準は何度なのか、それはこれからの課題。

また陰樹のカカオは日射量も大きく成長に影響を及ぼす。
沖縄の強い日光が直撃すると、成長が随分と遅くなる。日射を当てた苗と陰を作った苗との成長の違いも把握できた。

そして今年の大きなテーマは土壌、培地。土壌の物理性が成長に大きく影響する。直根が伸びるカカオは根っこがすんなり入っていかないと根が伸びない。根が伸びないと樹を支えることができず、同時に養分を吸い上げることもできない。直根をある程度延ばしつつ、養分を吸収する毛細根を広げることができるのか。そのための培地が大切ということが身をもって分かった。

土壌の物理性をそれぞれの栽培地、手法でどう確保していくのか。それがまさに今のテーマ。複数の培地にてただいま実験中。

資料、文献で読んでもやっぱりやってみないとわからないから、あえていろいろな条件を試している。
その繰り返しで見えてくるものがある。2018年は栽培実験に一層の力を入れて行おう。

この沖縄でのカカオ栽培実験は、北緯26°という亜熱帯気候での技術確立につながり、それが沖縄・国産カカオの可能性を切り拓くことになる。
そうすると私が想像もしない何かが起こるはず。

私には私の経験と妄想の範囲でしかオキナワカカオの可能性は語れない。
しかし全く違う分野の方がこの取組に興味を持つことで、新分野の挑戦を引き出すことにつながるだろう。
それはなんなのか。チョコレートの新しい楽しみ方なのか、医療分野なのか、ITやロボット、 AIなのか、全てに可能性があるのだろう。

世界では古い歴史のあるカカオ栽培。日本・沖縄ではまさにまだ始まったばかり、これから歴史を紡いでいく。その流れを、オキナワカカオはしっかりとつくっていく。

一緒につくっていく仲間、支援者、相談者、ぜひ連絡ください〜!

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