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カカオ産地ウガンダへ行きます!no.4

インターンシップカカオ栽培

こんにちは!店長の美咲です。

ウガンダに向けて、4回目のブログとなりました!
出発準備は着実に進めており、先日ビザを取得しました。
現地での生活はどんな様子かなとワクワクしています♪

さて、今回はカカオの発酵について。
OKINAWA CACAOは、カカオ栽培をはじめて8年目になりました。
5年目から収穫できるようになり、現在は収穫量も少しずつ増えてきたので、
カカオが収穫できたら随時発酵に取り組んでいます。

沖縄のカカオ

先週も収穫があったので、現在も発酵中です。
発酵について、勉強しながら、実際に発酵をして試行錯誤を繰り返しています。

カカオの発酵

カカオは、収穫した時点では、甘酸っぱいフルーツでチョコレートの香りはない。
これを発酵させることで、チョコレートの香味の前駆体を生成する。

一般的には、生豆を果肉(パルプ)と一緒に堆積させる、または木箱にいれるだけで、
自然の酵母や細菌がパルプ中で増殖し、発酵が進む。
パルプは水分と10~15%の糖分を含むため、微生物の繁殖には好ましい培地となる。
カカオの発酵過程は3段階ある。

第一段階ー嫌気性酵母
最初の24~36時間は低酸素濃度(嫌気性)で酵母は糖をアルコールに変換する。
この反応でエタノールと二酸化炭素が生成し、発酵箱中の空気が追い出される。

第二段階ー乳酸菌
発酵開始から48~96時間で優勢で糖類や有機酸を乳酸へ転換する。

第三段階ー酢酸菌
糖の分解が進むことでパルプが流出し、空気接触の増大するので、
第一段階で生成されたアルコールが酸化反応により酢酸に変換される。
これは発熱反応で、温度上昇の原因となる。

酢酸生成が低下し、温度も下がると好気性条件でさらに酸素関与反応が生じ、
発酵が完了する。発酵後は、豆中のpHが4.5ほど(パルプと同程度)に低下する。

カカオには、ポリフェノールか多く含まれており、
発酵前の豆は紫色で渋みや苦味があるが、
発酵を通してポリフェノールは酸化や重合によって失われる。
そのため、渋みは減少し、色調は茶色に変わる。

(参考文献:書籍「チョコレート製造技術のすべて」)

カカオ豆の発酵後は、カカオ豆中の水分が7~8%になるまで乾燥され、
その後チョコレート製造メーカーなどに輸送される。

沖縄カカオの発酵

沖縄で収穫したカカオ豆も発酵を行っています。
先日行った発酵では、はじめは嫌気性発酵なので、
ジップロックに入れて、空気を抜き、アルコール発酵を促しました。
すると、二酸化炭素の発生により、ジップロックが膨らんできました!

アルコール発酵が進み始めたカカオ

アルコール臭もあり、アルコール発酵が進んでいる様子だったので、
次は、乳酸発酵と酢酸発酵の過程。
空気と触れるようにジップロックから出し、ヨーグルトメーカーにいれました。

少量での発酵なので、自然の状態では温度上昇がみられないため、
ヨーグルトメーカーで加温することで、乳酸菌や酢酸菌が活発になる状態を作ります。
毎日、攪拌を行い、酸素と触れる状態を作ることで、反応を促しています。
豆の色は褐色にかわり、順調に発酵が進んでいそう!

発酵が進み、パルプはほぼ流出し、褐色に変化

最終的な発酵完了の基準としては、パルプと豆中のpHを測定し、
同程度になった時点で完了としています。

各過程で香りを確認したり、pHを測定していますが、
カビが生えてしまったり、発酵が進まなかったり、
発酵の状態でわからないことも多いので、
ウガンダではそれぞれの発酵段階での香り、状態などを肌で感じ、
沖縄での発酵に活かしたいと思っています!

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