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台風6号の被害状況

地域づくり

8月1日から7日まで、まるまる1週間沖縄本島付近を巡った台風6号は、創業以来最大の台風被害をもたらしました。
その前後を含めると10日間程度は観光客をはじめ、人の動きは制限を余儀なくされ、当店の営業はほとんどストップしました。
状況共有と共に、今後の忘備録として台風6号の被害状況について記します。

8月1日、午前中はそれほどでもなく、名護市源河にある畑の草刈りを行いました。
この時、台風は大東島と沖縄本島の中間から西に移動中、要は接近中でした。

しかし夕方から徐々に風雨が強くなり、時折停電が起こり、OKINAWA CACAOのある大宜味村田嘉里はほぼ24時間の停電となりました。
私は夕方、大雨と強風に会いながら、長期戦を覚悟し名護へ買い出しに行きました。名護から大宜味へ帰る途中、すでに名護北部、田井等や仲尾次辺りで停電していました。
ああ、この先ずっと停電、OKINAWA CACAOのある田嘉里も停電だろうな。。。と思いながら、気をつけて車で戻りました。

OKINAWA CACAO店舗の状況

店舗に着いた20時ごろはまだ点いたり消えたりの状況で、電源は使えていました。
その後停電、その夜は真っ暗の中一晩を過ごしました。

夏場の停電となると気温上昇によるチョコレート品質の低下、冷蔵・冷凍品の管理など懸念点もいろいろと出てきます。
一つ幸いなことに、停電中は気温がそれほど上がらず、最高気温は26度程度ということもあり、チョコレートは無事でした。

朝起きると、東からの猛烈な風雨により窓と扉に雨がうちつけ、玄関などの一部が雨漏りしました。扉の建て付けも悪くなり、古い建物なので、今後の補修の必要性がわかりました。


雨漏り。まさかこの場所から雨漏りがするなんて。。バケツに溜まった水を何杯も流しました。

停電期間中はPCやスマホの電源に限りがあるため、仕事など一切できず、静かに本を読んで過ごしました。ちょうど8/2の日没前に停電から復旧し、空調も戻りましたが、時折停電する時間もありました。

カカオ畑の状況

カカオ畑は東からの暴風により被害が出ました。
島バナナは倒れ、防風林として育てているセンネンボクは枝がバキバキと折れ、ビニールハウスを風から保護する防風ネットは少し傾きました。

8/2の朝7時前の様子。

一番の被害は、ビニールが破れたこと。こうなるともう一度ビニールを張らねばならず、コストも時間もかかります。
強い風雨さえなければカカオの生育にはそれほど影響ないと思われますが、台風シーズンはまだ始まったばかり。
どれだけ早く修繕できるのか、心配は尽きません。


防風林のセンネンボクはボキボキ折れた。しなる木なので、折れるのですが、ものすごい本数が折れた。


島バナナは根こそぎ倒れたり、途中からボキっと折れたりと。実った房はついたまま倒れました。


ビニールハウス上部が破れました。上から叩きつける風雨にやられたのでしょう。

8/3-4は台風は西にそれ、宮古島の北、久米島の西に停滞、その後は北東に進路を取り、ゆっくりと移動し、沖縄本島北部と奄美大島の間を目指して動きました。

沖縄本島北部は台風の接近により、8/5-6にかけて猛烈な南から西寄りの風に当たりました。これによりまた、畑では被害が出ました。

最初に東からの風に殴られ、次は南から、そしてフィニッシュは西からの猛烈な風。
この三発の暴風雨により、防風林と島バナナはさらにボキボキ倒れました。幸いなことにビニールハウスのビニールが破けた以上の被害は無いですが、前述した通り今後の修繕、カカオ成長の変化が課題となっています。

経営的な課題

沖縄本島は台風により、夏休みのほぼ10日間、全く何もできない時間となりました。
観光で来られた方は何日間も足止めをくらい、沖縄の住民は強い風と雨に生活の不安を抱えながら過ごしました。
大宜味村では樹齢100年を超えるガジュマルの大木が倒れたり、屋根の下敷きになって命を失うケースもありました。心よりお悔やみ申し上げます。

当社のお取引先様である、生産者の皆さまは本当に大きな被害を被ったと聞いています。
この件については、次のブログで記します。

台風は一発で大きく状況変化を起こします。それを分かった上で沖縄で事業をしてきました。
頭ではわかっていても、現実は本当に厳しいものですね。当社の被害はまだ少ないですが、店舗営業はできず、お取引先様も営業ストップだったため、売上は大きく減少し、資金繰りは悪化します。

人の動く夏の台風は、コロナ明けで期待があった反動で多くの傷跡を残し、地方のように社会の弱い場所・立場が一層弱ってしまうという、社会の現実を突きつけることとなりました。

当社とお取引のある仕入先様の支援、地域清掃など、今できることに尽力しつつ、地に足をついて事業をしてまいります。
自然と共に生きる沖縄、この地域のみならず、地域社会は常に自然と共に生きています。地域課題とも向き合い、これからも一層努力し、沖縄を伝えてまいります。

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